推しではないものの驚いているんですよ?今日は流石にちょっと気持ち悪いと思います、ときーです。
年末年始にかけて声優の結婚ラッシュがあった。
それはもう過去に類を見ないほどのラッシュだった。独歩戦で見せた勇次郎のラッシュ。
それにより、僕の元でもダメージを負っているオタク達が多かれ少なかれ観測出来た。
そこで、声優の結婚と、それに伴ったオタク達について僕なりの所感をここで述べたいと思う。
推しと付き合いたい。推しと結婚したい。推しとセックスがしたい。
本記事ではしばし上記3点(特に前2つ)が登場するが、どれも根本は同じ欲求なので同一視してもらったほうが読みやすいかもしれない。
生物が好みの相手を見つけて感じるごく一般的な欲求だろう。
ガチ恋オタクとその実情
ガチ恋オタクもそうだ。
推しを好きになってしまった。好きでたまらなくなってしまった。
推しは世界で一番魅力的な存在なのだから。
しかし、オタク達とてそこまで馬鹿ではない。
「住む世界が違う」
心の奥では理解している。
オタクがオタクのままで声優と恋仲に発展することなど、限りなく不可能に近い夢物語なのだ。
ましてや接近イベントに参加して想いを伝える、イベントに全通するなど以ての外である。
ではどうするか?
オタクをすっぱりやめてアニメ・ゲーム業界に就職する等「声優とオタク」以外の関係を構築するほか道はない。
恥ずかしながら、僕自身その道考えた事がある。
すぐに「現実」に引き戻されたのは言うまでもない。
だが、現実的に一番良い手段で、一番非現実的な手段でもある。
まず、どう行動を起こせば良いのかわからない。
オタクコンテンツに関わる会社に就職か、クリエイターとなって名を上げるのか。
業界で必要とされる人材になるにはどれだけ努力が必要なのか、考えただけで頭が痛い。
それこそ現実的はないのではないか。
現状維持で定期的に推しに会うか、数年間死物狂いで努力してチャンスを得るか。
ほどんどのオタクはその選択肢の中で前者を選んでしまう。
「オタクのままで推しと付き合いたい」
本人が一番理解している究極のダブルスタンダードが出来上がりだ。
そしてオタクたちは次のイベントに赴く……。
現実を理解したオタクはどう折り合いをつけているか
さて、ガチ恋オタクが声優と結婚したいというのは本気だ。紛れもなく本気。
しかしあくまでもそれは願望止まりである。実際には宝くじを当てる事並に難しいと感じているためだ。
「推しと付き合いたい」であって、「本当に推しと付き合える」なんてイカれた考えのオタクはほとんどいない。
僕個人の持論として、今若手の声優と呼ばれる方たちはその大抵が学生時代のオタク経験を経て声優と呼ばれるお仕事をしている。
校内ヒエラルキーはオタクであろうがなかろうが、その人それぞれで変わってくるが、近しい趣味を持った人間であることには間違いない。
言うなれば、同類・同胞なのだ。
田村ゆかり、堀江由衣、水樹奈々、茅原実里などといった、今の社会人オタクたちが学生時代にオタクになって初めて出会う声優達が結婚を公表していないのも拍車をかけているかもしれない。
そう、彼女たちの姿を見てきたからこそ心のなかで安堵していた。声優は結婚しないのだ。
消費者であるオタクが異性との交際に辿り着く見込みがないのと同様に、声優も異性と交際することがあまりないという幻想に取り憑かれているオタクも少なくない。
実際には多数の男性(ファン)から好意を寄せられているのにも関わらずだ。
きらら作品のように、女性だけの世界を夢想していた。夢想していたほうが都合が良かった。
最悪推しと結婚できなくても、推しがフリーなのであれば致命傷は避けられているのだから。
ラジオで結婚したいなどと言っていても、場を盛り上げるためのトークなのでセーフ。
年間数回「ご報告」といった形で結婚を発表する声優もいるが、それはその声優個人に限った話。
普段は「あぁ、あの声優が結婚したのか、おめでとう」と思う程度で、自分の推しとは全く関係がない。
「自分は推しと結婚したいが結婚することなど到底不可能、だが推しは結婚しないから大丈夫」
といった意味不明な持論を保険にしている。
しかし今回の結婚ラッシュにおいては、ガチ恋オタクとその推しが結婚していないにもかかわらず、ダメージを受けているオタクがいつもより多く観測出来た。それはなぜか。
「本当の現実」を理解してしまったオタクたち
今回は他とは違う。
まるで裏で示し合わせたかのようにあまりにも一斉に来てしまったために
「私達女性声優の周りには恋愛対象として意識する異性がいます。」
という「ご報告」を質量のある現実としてまざまざと思い知らされた。
自分の推しも同じ環境にいて、仲を深めるための飲み会に参加し、仕事終わりや休日は二人きりでお出掛け、男女の仲を深めた末に交際。
オタクたちとはまるで違うという事を否が応でも理解してしまった。
「いつ自分の推しが知らない誰かと結婚してもおかしくない」
繰り返しになるが、自分が推しと結婚することは限りなく不可能、これは覆しようのない事実だが、推しも結婚しないので大丈夫。
結婚できるのは夢のまた夢と理解し、聡い考えだと思っていた上でかけていたセーフティラインがいとも簡単に決壊した。
そうなれば後は転がっていくだけ。
『こんな思いをするのなら花や草に生まれたかった』
馬鹿にする人もいるかも知れないが、これもまた真実。
幸せも、苦しみも、人生においての総量は同じに収束すると言うが、今の絶望感を知ってしまうとむしろ悟りを開いて解脱したほうがマシと思うのも不思議ではない。
今回の結婚ラッシュは数多くのオタクを殺したのかもしれない。
まだ死ぬタイミングではなかったオタクも殺したかもしれない。
僕の推しはいないけれど、一般的倫理に沿って
結婚した皆様、おめでとうございます。お幸せに。
今回の結婚ラッシュを受けてか、帰省した際に地元の友達と飲んで色々お話して考えが変わったのか真実は定かではないですが、僕も近いうちそこそこ面白い事をしてみようかなと思い至ったので、そのことについてはまた改めて書くつもりです。2月中旬以降になりますが。
結婚するつもりがないのは変わらないけどね。
ではまた。
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